2023/09/20 18:00
こんにちは。手染め毛糸のPalettieです。
今回の内容は、今回手染めした「ナチュラルヤーン」と「いつでもヤーン」の色についてです。
今回の色のテーマは、「みのり」です。

※写真は、「いつでもヤーン」の「みのり」色です。
「みのり」と言っても、人によってそれぞれ思い描く「みのり」があると思いますが、
皆さんは、どんな「みのり」のイメージをお持ちでしょうか?
例えば、これからのシーズンで思い描く「みのり」としては・・・
明るいだいだい色からは、ほおずき、柿、かぼちゃ、にんじん、山のきのこ、紅葉、くちなしの実、からすうり、アプリコット、・・・。
やさしい黄色からは、ほくほくのさつまいも、栗ごはんの栗、稲穂、はちみつ、すすき、銀杏の葉や実、・・・。
落ち着いたグレージュと茶色からは、いがぐりと栗、どんぐり、クルミ、・・・。
などがありますでしょうか?
「みのり」が持つイメージは色々ありますが、今回ご用意した色はどの色も少し落ち着いついた雰囲気で、これからの季節になじみやすいと思います。
穏やかな草木染めの「みのり」色の中に、皆さんのそれぞれの「みのり」とつながる毛糸がありましたら嬉しいです。
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さて、少し、話がそれますが、今回の「みのり」の色を全部合わせたとき、私の中で、ある生き物の姿が浮かび上がりました。
・・・それは、ある一羽のフクロウでした。
これは、きっと、「いつでもヤーン」の色糸と生成り糸が混ざり合った色が出来た背景とも関係しています。
これから、まず、その背景と、次に、「みのり」色がフクロウにつながった流れを書いてみます。もう少し長くなりますので、これから先は、お時間のある時にでも読んでいただけたらと思います。
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・・・実は、今回の「いつでもヤーン」の色糸と生成り糸のミックスのイメージは、以前、一羽のフクロウに出合ったときに生まれていました。
このイメージは、私が、そのフクロウに惹かれてから、こんな糸で編んでみたいと思っていた糸になります。
あのフクロウとの出合いは、とても強烈でした。
何しろ、予期せぬところでばったりと出合ったのです。
「こんなところにいるはずないよね?」という海に近い住宅街の空のもと、
私が、たまたま、いつもと違う道を歩いていたら、屋外の止まり木に、ちょこんといたのがあのフクロウでした。
それは、もう20年以上も通っている街の中で、初めてのことでした。
人は、驚いたときその対象を二度見すると言いますが、私も、思わず確認していました。
そして、私は、しばらく、あのフクロウのそばから離れられなくなってしまいました。
あのフクロウの全体に漂う、どことなく愛嬌のあるたたずまいがとても魅力的だったからです。
その中で、ひと際気になったのが、濃淡様々なブラウンと白色が混ざり合ったつややかな羽でした。
その印象がとても強く、そのうちに、色糸と白糸からなる毛糸をご用意したいと思うようになった次第です。
そして、今回、草木染めと毛糸、綿、それぞれの特性を活かしてこのような色になりました。
以上が、今回の「いつでもヤーン」の色が生まれた背景です。それから、今回の他の「みのり」色から、なぜ、フクロウの姿が浮かび上がったかを補足いたしますと・・・、
染めあがった毛糸を見ているうちに、あのフクロウの「オレンジ色に光るくりっとした目」と、ふわふわの羽毛の間からのぞく「淡い黄色の足」も一緒に思いだされたからでした。羽のイメージ以外にも、あのフクロウの印象が、心の中に深く刻まれていたようです。
明るいだいだい色、優しい黄色、落ち着いたグレージュや茶色と白色のミックスを見て、フクロウのイメージにつながった方、
他にもどなたか、いらっしゃいましたでしょうか?あのとき、私と同じように、道を行き来する人々も立ち止まっておられましたから、
もしかすると、同じようにフクロウに惹きつけられた方で、同じようなイメージを浮かべた方もいらっしゃるかもしれません...。
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「みのり」の色のテーマから、少し離れてしまいましたが、今回は、いつにも増して、
単色のイメージも、いろいろな色を組み合わせたときのイメージも、それぞれ人によって違うのだろうなと感じました。
単色で編んでも、お持ちの毛糸と合わせて差し色としてお使いいただいてもと思います。
楽しい毛糸の時間であれば幸いです。