2023/09/27 13:35
こんにちは。手染め毛糸のPalettieです。
今回は、草木染め毛糸で編んだ作品を長く楽しんでいただくための、
お洗濯の仕方のコツについてです。
〈お洗濯の仕方のコツ〉
・最初に中性洗剤を水に溶かした洗濯液を作ってから、作品を洗濯液につける
・作品全体が洗濯液に均一につかるようにする
・長時間放置しない(軽く押し洗い後、ためた水ですすぐ)
(↑例えば、靴下は、二枚重ねたままでつけおきをしないようにします。)
これは、洗濯の際に、洗剤の影響を作品全体で同じようにするために、普段、私が気を付けていることになります。
もう既に、同じように洗濯をされている方が沢山いらっしゃると思います。そんな中、今回、改めて洗濯の際に気を付けていることを載せることにしたのは、「中性洗剤によっても、染料との相性がある」という認識を強くしたためなのです。
一部の市販の中性洗剤のラベルにも「色落ちが心配な場合は、目立たないところに原液を5分つけて確認する(※)」と書いてあったりします。
草木に含まれる色やお使いになる中性洗剤の種類(相性)によって、少しずつの変化に違いがあるかもしれません。
それでも、
洗濯の仕方によって、部分的な変化を作らないようにすることで、
編んだ作品を長く楽しんでいただけますようにと思っております。
(※)草木染めの毛糸で編んだ作品と初めての中性洗剤の相性を試すとき、私の場合は、作品の部分的な変化を極力避けるために、最初は、薄めの洗濯液で試すようにしています。
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この夏に、草木染めをした毛糸サンプルにいくつかの異なる中性洗剤を試してみました。このとき、中性洗剤の種類によっては、洗濯の際に、いつも使用している中性洗剤よりも洗濯液に色が移りやすいものがありましたので、その影響を確認しました。これから、その一例をお伝えします。長くなりますので、ご興味がありましたら、どうぞお時間の許すときにでも・・・
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下の写真は、異なる中性洗剤で洗濯した際の毛糸の色変化の一例です。

上側は、いつも使用している中性洗剤で洗濯したもの
下側は、いつもよりも洗濯液に色が移りやすかった中性洗剤で繰り返し洗濯したもの
(洗剤の影響を分かりやすくするために、下側のサンプル毛糸は、あえて30度の洗濯液に30~40分のつけおき洗濯→すすぎ→自然乾燥を4回繰り返してあります。)
いつも使用している中性洗剤よりも洗濯液への色移りが大きかった中性洗剤についても、最初の3~4回程で洗濯液への色移りはほとんどなくなりました。毛糸の色みに関しては、若干、赤みが強くなったように感じられました(写真)。
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草木染め毛糸の洗濯については、中性洗剤をご使用いただくようにお伝えしておりますが、
ご使用になる中性洗剤との相性にも差異があるようです。
全ての植物由来の色と市販の中性洗剤の相性を試すことはできないのですが、今回は、使用する中性洗剤によって毛糸色の移り方に変化がある一例をお伝えしました。(毛糸の色味の変化の仕方は、植物に含まれる色とその時の中性洗剤の相性によると思います。)
洗濯の仕方のコツをうまくご利用いただいて、もし変化がある場合でも、一部分のみの大きな色の変化などを避けていただけると、作品を長く楽しんでいただけるのではないかと思っております。
楽しい毛糸の時間になりますように・・・。
補足:「いつでもヤーン」の白色糸への影響について
草木染めをした濃い色の毛糸で、最初のお洗濯の際に、(中性洗剤との相性によって)洗濯液への色の移り方が大きい場合、少し驚かせてしまう可能性もあります。それでも、この色移りした洗濯液から、「いつでもヤーン」の白色糸が染まることはありませんので、その点はご安心いただけたらと思います。