2025/05/19 12:15
こんにちは、手染め毛糸のPalettieです。
今回は、今年のGW.中に出合った一つの質問から考えていた編み物についての考察ブログです。
お時間の許す方がいらっしゃいましたら、お付き合いいただけましたら幸いです。
それでは、どうぞ・・・。
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先日、浜辺で、突然、「編み物の最高って何?」と、ある人に聞かれました。私は、それまで編んでいた手を止め、はたと、「はて、なんだろう?」と思いを巡らせ始めました。そういえば、今まで、編み物の最高な状態について考えたことが無かったのです。
私は、まず、それまで考えたことがなかったことをお伝えした後に、少しその場で考えてから...、
「大きさでいうとベッドカバーのように大きな作品を作る方もいます。
作品数でいうと、小物を沢山作る方もいます。
細い糸でデザインの細やかな作品を作る人も、
アート作品のように作った作品を樹脂で固めてオブジェのようにする方も・・・。
大きさなのか、数なのか、凝ったデザインなのか?どこで判断するのだろうかと。
素材なのか、丈夫さなのか、軽やかさなのか・・・・
そう考えると、その人その時にとっての最高が、人の数だけあると思う」
というようなことをお答えしました。
ただ、私にとって、編み物はどんどん色々編みたくなってしまう、つまり、きりのないものなので、
編み物の最高は私が生きている間に訪れるのだろうか?という疑問も出てきました。
最終的には、「あれ?最高ってなんでしょうね?」と、私から、その人に質問を投げかけておりました。
その人は、少し笑って、それから、もとの場所に戻られました。
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その日の海からの帰り道、「なるほど!」と。あの質問は、もしかすると、あの人がずっと競技スポーツに打ち込んでおられたからこその質問だったのかな?と変なところに感心したり、妙に合点がいったり・・・
もしくは、ただ単純に、冬が過ぎて、これから夏到来の時期、目の前の海で遊ぶ人達が沢山いるのを尻目に浜辺でもくもくと編み物をしている姿が不思議に映ったのかもしれません。
まぁ、とにもかくにも、あの質問は、その日の海からの帰り道もなぜか心に残っており、それからもしばらく私の心にずっと引っかかっていて、
「編み物の最高ってなんだろう?」と考えるきっかけとなりました。
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そして、先日、やっと、私にとっての編み物の最高とは、
多分、これだなというのが私の中で形になりました!
誤解を恐れずに書くとしたら、
競技スポーツ同様に、それは、編み物も同じで、目指す先は、
平和、もしくは世界平和 なのかと思います。
言葉としては、少し、壮大すぎる言葉かもしれません。
それでも、自分の喜びのために編む人も、
誰かのために編む人も、
その過程をとても大切にしていて素敵だなと思うのです。
自分や他の人を大切に思うこと、穏やかな時間を過ごすこと。
沢山の種類の作品に対して、お互いに敬意をはらい、認め合って過ごすこと。
それは、心が平和な状態だなと思うのです。
それは、まず、一人の人、もしくは、自分の近くにいる人々の平和な状態です。
編み物は一人の手の中に納まるようなことを考えたり、編んだりしているだけなはずなのに、
色々な人々が色々なところで関わっていて・・・一人で行っている作業でありながら、本当にたくさんの人々や羊さんなどの毛糸を提供してくれる動物や環境が関係している・・・なんだか、一人の平和がその先の世界平和にも繋がっているような気がしてしまうのです・・・。
私の場合、編み物の最高な状態は、その人がどんな作品を編んでいても、その人が作品を気に入っていることが大切で、あとは、どういう心の状態で編まれているか?ということを大切にしたいのか思います。
その為、編み物の最高は、いつかどこかで行きつく作品ではなくて、既にそういう状態であろうとして在ることが出来るものかもしれません。
私から出た答えは、しばらく考えたにもかかわらず、結局は漠然としすぎていて、また、あの人に笑われてしまうかもしれませんが、またいつか、私の中で出た答えをあの人にも折を見てお伝えできたらと思っています。
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・・・大好きな水面(海)や空にのんびりと静かに、でもしっかりと触れてきましたので、これらの情景もまた手染めにも反映されていくことと思います。写真は、海で出会った空と水面のある日の一瞬を切り取ったものです。目の前には、アクティブに海を楽しむ方々も。
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今回のブログは、ここまでになります。
最後までお付き合いいただきましてどうもありがとうございました。
梅雨に入りそうな気配ですが、皆様、どうぞ素敵な日々を。